Ino
テーバイ王カドモスとハルモニアの娘。
兄弟にセメレ、アガウエ、アウトノエ、ポリュドロス。
ボイオティア王アタマスの二番目の妻となり、レアルコス、メリケルテスをもうけた。
先妻ネペレとの子である継子プリクソスとヘレを陥れようとしたが、2人は金毛羊にのってコルキスへ行き、
アルゴナウタイのきっかけとなる。
セメレの子であるディオニュソスをかくまっていたことをヘラが怒り、イノとアタマスを狂わせ、
アタマスに上の子であるレアルコスを、イノに下の子であるメルケリテスを殺し、
イノは子供の亡骸を抱いて海に飛び込んだ。
死後、彼女はレウコテアーまたはパライモーンと呼ばれる海の女神となり、船乗りの信仰を集めた。
参考
ヘシオドス「神統記」廣川洋一:訳 岩波文庫
アポロドーロス「ギリシア神話」高津春繁:訳 岩波文庫